アリスの娘たち〜  フレイ/永遠の時とともに(4)

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酒場の喧騒が換気口を通じて、微かに伝わってくる。ついさっきまでいた自分
の場所。しかし今は裸でベッドの上にいて、教授に抱きしめられている。ほん
の数十分前には想像すらしていなかった至福の時間。教授の薬を飲むと、忘
れていたたくさんのセピア色の過去が鮮やかに色を取り戻す。出会ったばかり
の頃のぶっきらぼうで若い教授と、"7艶のフレイ"とあだ名される淫女になった
今の自分。裸の自分を責めたてる老いた教授と、教授の手を握り締めて眠りに
ついた幼い頃の自分。ばらばらの時間の中に散らばる、二人の思い出がモザ
イクのように同時に甦ってくる。フレイは両手を教授の頬に添えて、自分から教
授にキスをする。教授はいつも無表情でこのキスに応えるけれど、フレイはその
キスの仕方が、もっとも教授を喜ばせることを知っていた。
教授はフレイの裸の腰にまわした手をずらし、ゆっくりと肉の亀裂に指を這わせる。
「はあああぁっ!!」
薬によって性感を高められた体に、思い出に浸っていたい自分の意思とは無関係
に、震えるような快感が押し寄せてくる。触れられた教授の指から、全身の毛が逆
立つような痺れが広がっていく。
「はぁ、はぁ……」
「もうビショビショだぞ、フレイ。そこに四つん這いになって、お前の性器をもっと良く
見せるんだ」
「はぁ、はぁ……はい、教授……。くっ」
急激に全身を襲い始めた快感に、誰かにすがっているのがやっとのフレイは、何とか
うつぶせになって両手と両足に力を入れ、教授の言われるままのポーズをとった。
教授の目の前にフレイのもっとも恥ずかしい部分が晒される。教授はフレイの下の
唇を広げ、指を差し挿れる。
「くぅぅっ!」
腕から力が抜け、腰を教授に突き出した格好になってしまう。
「まだ指を入れただけだぞ、フレイ。もう少し我慢しろ」
「はぁ、す、すみません、教授。でも、力が……」
ちゅぷちゅぷという恥ずかしい水音が喘ぎ声に混じっていく。教授がゆっくりと
指を出し入れすると、そのたびにフレイの中心から、愛液が滲み出してくる。
「はじめは少しも感じなかったのにな……」
「教……授が、私の……体に、刻んだんです。快、感の……回路」
「お前に刻んだ回路は、ここだけではないだろう」
教授は手を伸ばして、フレイの乳首を弄り始める。
「きゅううん!!」
刺激された部分が、教授が指を出し入れしている穴の、まだ届かない奥の塊と
つながっているような感覚に悶える。刺激された乳房の頂点にあるスイッチが、
接続された回路を伝って下腹部を加熱していく。燃える様に体が火照りだしてい
るのに、意識だけははっきりとしていた。教授との様々な思い出が脳裏をよぎる。
この体はもう薬を必要としないほど開発されていた。しかし、まだ心の準備ので
きていないうちに、体が勝手に快感を直接脳に送り込んでいく、この感覚が好き
だった。教授の処方した薬無しでは得られない、文字通り心と体を引き裂かれる
ような快感。教授だけが自分の心と体をばらばらにし、蹂躙することができたの
だった。自分の最も愛する人に自分の全てを捧げ、征服されることが一番の悦び
だった。
「はぁ、はぁ……。きょ、教授。く、ください……」
「何をだ? はっきり言いなさい」
「きょ……教授の、モノを、わ……私の、中に……」
「まだおねだりするには早いぞ」
そういうと、教授は男根を模した器具を膣内にゆっくりと押し込んでいった。
「ふっ、ふぁあああああ!」
フレイは胎内を蹂躙してい異物に絶頂を覚え、天井へ向けて突き出していた
下半身も、ベッドの上に崩れ落ちた。その自らの衝撃がその異物をして、さらに
刺激を与える。
「くあぁぁぁ!」
「イキっぱなしか?フレイ。だがこんなものではないぞ」
そういうと教授は器具の底にあるスイッチを入れた。ブーンという振動とともに、
フレイの快感中枢をさらに刺激していく。絶頂による痙攣が体全体にまで及び、
だらしなく開いたフレイの口から涎が垂れ始める。
「あ、あ、や、やめ、きょ、教……授、わ、わた……し、こ、われちゃ」
「安心しろ、私がまた組み立ててやる」
そういうと、教授はフレイを抱き上げ、口唇を舌で犯し始めた。
最愛の人物からの濃厚なディープキスで、フレイはようやく体の快感と心の快
感が同期し始めたが、その幸福感に包まれてゆっくりと気を失っていった。

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フレイを1週間だけ預かるという約束は、1ヶ月に延び、更に一月、もう一月と
延長され、いつの間にか1年が過ぎようとしていた。その間にフレイは、教授が
指揮する科学技術部の様々なプロジェクトの手伝いをするようになり、いつしか
一人前の研究員として、遜色の無いほどの能力を開花させていた。また失われ
ていた感情表現も、教授が開発したアリスのシステムに接続できるクライアント
型の擬似人格(アリステア)と遊んでいる内に、少しずつ取り戻してきているよう
に見えた。相変わらず教授以外の人間には人見知りをするものの、一緒にいる
ことの多い教授の執務室付きの部下達には、単なる愛想笑いではない笑顔を見
せるようになっていた。無口で控えめだが、教授の助手として言われたことはそつ
なくこなす。そして時折見せる、はにかんだような笑顔。フレイはいつの間にか、
科学技術部のアイドル的な存在になっていた。そして長らく研究と執務に没頭し
続け、人との交わりから遠ざかっていた教授にとっても、フレイの存在は次第に
大きな物へとなっていた。
そうして、フレイの13歳の誕生日に、教授はフレイと数人の部下を連れ、公園
で小さなパーティーを開いた。フレイは初めて見る園内の大きな木や芝生や池
に目を丸くして驚き、放し飼いにされている小動物達と戯れ、声を出して喜んだ。
教授は普段は控えめでおとなしく助手を務めているフレイが、子供のようにはしゃ
いでいることに、驚いていた。そしてこんなにも明るく、元気に走りまわれるほどに
感性を取り戻したフレイに、深い感慨を覚えていた。

ウサギを追い掛け回して遊んでいるフレイに、部下の一人が声をかける。
「いやびっくりだね、フレイちゃんがこんなに元気な子だったなんてね」
「ごめんなさい。ちょっとはしゃぎすぎたでしょうか?」
フレイはちょっと顔を赤くしながら、抱き上げたウサギの頭を撫でていた。
「いや、そんなことは無い。本当は子供はそれが自然なんだ……。もっと早くここに
連れて来るべきだったな」
教授は目を細め、やさしくフレイの頭を撫でた。
そんな時だった。教授たちがやってきたのとは反対側の区画から、見覚えのある
人物がやってきた。教授が記憶の糸を手繰っていると、その人物はフレイたちに
近づいて来た。
「久しぶり。元気そうね、フレイ」
「お姉…さま……」
フレイがそう言うまで、教授はその人物が誰であったのかを、すっかり忘れていた。
メールなどで時折近況をやり取りをしていたものの、教授とは事務的な内容だけで、
実際にはほとんどフレイに対応を任せていたため、直接会うのはこれで2度目だっ
たからだ。

「教授。無沙汰しておりました。フレイが大変お世話になっております」
「いや、そんなことは……。どうしたんだね?急に」
「ええ、教授にフレイをお預けして約1年。この子も13歳になりましたし、様子を見に
伺ったのです。執務室のほうに聞きましたら、こちらだといわれましたので」
「ああ、見てのとおりすっかり元気になった。このとおり自然に笑えるようにも
なったし、私の優秀な助手として立派に仕事もこなしている」
"優秀な"という教授の言葉に、フレイは少し頬を赤くして、教授に隠れるように
寄り添う。
「そうですか。じゃあ、もう戻っても平気よね?フレイ」
「え?」
「なんだって?」
二人は思わず聞き返した。フレイが教授の手をぎゅっと握る。
「実は……、伝助先生に聞いたんです、フレイのこと。フレイの病気は体のせい
じゃなかったそうですね」
「いや、しかし……」
「この子ももう13歳になったことですし、そろそろ娘としての生活に戻っては、
と思ったのです。今日突然お伺いしたのは、そのことを相談しに参ったのです」
「だが……。この子はまだ13歳だし……その、まだ早いのではないかね?」
「でも、もう性転換してから1年以上経つわけですし、元気になったのであれば、
教授にこれ以上後迷惑をおかけするのも、申し訳ありませんし……」
「別に、私は迷惑などしておらんが……」 「お姉さま、わたし、教授と一緒にいたいんです。駄目ですか?」
「フレイ。あなたは教授のパートナーでも助手でもないのよ。"アリスの娘"なの。
自分でそう選んだんでしょ?」
「……わたし、好きで娘なんかになったわけじゃない!!」
「何を言っているの、フレイ。"娘"になるには……」
教授はフレイの姉を手で制した。
「君、ちょっと向こうで話さないか? フレイ、みんなと一緒に遊んでいなさい」
一瞬、フレイは教授の顔を見上げて目を見たが、直ぐに顔を赤くして、下を向いた。
「でも教授……」
「いいから、二人だけで話がある。みんなと遊んでいなさい」
「はい……」
フレイは教授と姉の顔を交互に見比べたが、2人の表情を見てあきらめ、助手
たちのいる木陰へと走っていった。

教授は、フレイの姉を伴って、公園の一角に設けられた東屋の長椅子に腰掛けた。
フレイの姉も自然木で作られたテーブルを挟んで教授の向かいに座る。
「君が伝助医官から、何を聞いたのかは知らん。しかし……、あの子は……。
フレイはまだ完全ではない。……私は、まだ治療は必要だと思っている」
教授は自分では意識してはいなかったが、いつの間にか生活の中心となっていた
フレイを、手放したくないという思いが強くなっていた。
このままフレイをずっとそばにおいて置けたなら……そんな無意識の願望が、根拠
の無い言葉を口にさせていた。切れが悪く、口ごもった物言いの上に、自分を見て
話さない教授に、姉は何かを感づいたかのように言う。
「あのコが、そんなにお気に召しましたか?」
「なんだって?」
「私、知っているんです。教授は私たち"娘"との逢瀬を、ずうっとなさっておられない
そうですね」
「君は何を言って……」
「教授のご趣味に口を挟むつもりはございません。しかし、私はあのコの姉として、
あのコが不幸なことになるようなことがあるとするなら、それを黙って見過ごすわけ
にはいかないのです」
教授には、姉が何を言っているのか訳が判らなかった。しかし、何か自分がフレイに
酷いことをしていると、姉が誤解しているのではないかということだけは解った。
「……君は何か勘違いをしている。私はフレイに娘としての奉仕などさせては
いない。第一、まだ子供だぞ!」
「確かにフレイはまだ子供です。でも、13で伽を勤めた娘が過去にいなかった
わけではありません。それに、もともと教授はあのコに快感を取り戻させる治療
を、なさっていたのではありませんか?」
「私がフレイにしていたのは、感情を取り戻させることとか、科学知識を身につけ
させることであって、快感などではない」
「でも、教授は毎日あのコと一緒に寝ていらっしゃるそうではありませんか」
「それは……、まだ一人では寝られないというからであって……。な、何を?」
姉はすっと教授の直ぐ隣に座りなおし、教授の手をとった。
「かわいい子ですから、情が移られるのはわかります。でもあのコは誰かの
独占物ではありません」
「無論だ。フレイには自分で、自分の居場所を決める権利がある。さっきだって、
私のところにいたいと言っていたではないか」
「そんな詭弁を。教授らしくありませんわ。もちろん教授には感謝しております。
あのコがいなくなったら寂しいでしょう。でもその埋め合わせは、私がいたします。
何でしたら今からでも……」
そういうと、姉は教授の手に添えていた手を自分の胸元へと導いた。
大胆にカットされたデザインの服の隙間から、直接膨らみに触れさせる。
「毎晩、というわけには参りませんが、できる限り代わりを務めさせていただきま
す……。それにフレイを一人前にしたら、"娘"としての勤めからも解放されます
し、そうしたら残りの人生を、教授に差し上げてもかまいません」
密着させた姉の体から漂う、甘い香りが教授の鼻腔をくすぐる。
「や、やめたまえ」
教授は抵抗しようとするが、意外にも姉の力は強かった。生まれてから、ほとんど
肉体労働などせず、体を鍛えているわけでもない教授よりも、毎日文字通り体を
張って勤めている彼女たちは、華奢に見えても力は強かった。
「あんな子供よりも私のほうが、きっと教授を満足させることができますよ」
「やめるんだ!」
しかし力で僅かに勝る姉は、空いているほうの手を教授の頭の後ろに回し、
目を閉じて唇を近づけようとした。

「お姉さま!やめて!!」
長椅子の上に折り重なるように横になった2人が、唇を重ねようとするその瞬間、
叫び声とともに、フレイが教授たちの間に割って入った。
「お姉さま!やめてください!!」
フレイは目に涙をいっぱいに浮かべて教授にすがった。
「フ、レイ? ……他の方たちと、遊んでいたのではないの?」
フレイに突き飛ばされるように、床に座り込んでしまった姉が半ば呆然として尋
ねる。
「ごめんなさい、本当は隠れて見ていました。でも、教授が……。嫌がっている
のに、お姉さま……酷いです!ううぅっ、うっ、うぁあん!!」
教授は声を上げて泣き始めたフレイに驚いた。フレイが声を殺して泣いていた
のは、教授のところへ来て最初の数日だけだったからだ。その後は悲しそうな
顔を見せることはあっても、一度も涙など見せたことは無かった。教授はフレイ
をそっと抱きしめて身を起こし、泣きじゃくるフレイの頭を撫でた。そして床の上
に座り込んだままのフレイの姉にいった。
「君、今日のところは引き取ってくれないか?これ以上フレイを刺激するのは、
この子のために良くない」
「でも……」
「君がフレイの身を案じてしたことだということは、私もわかっている。後でフレイ
にも良く言い聞かせておこう。君は誰かに命じられて、引き取りにきたわけじゃ
ないだろう?」
「はい、……私の独断です」
「そうか。ではフレイの今後については、今夜にでも伝助医官にも相談して決め
よう。それまでは、私を信用して預からせてもらえないか?私がフレイを虐待な
どしていないということは、今ので解ってもらえたと思うが」
「……ええ、それは。……わかりました。今日はこのまま帰ります」
姉は立ち上がって乱れた服を直し、まだ泣きじゃくっている妹へ話しかけた。
「フレイ、泣かせてごめんなさいね。あなたを連れて帰るつもりだったのだけど、
まだ暫くは教授のお世話になりなさい。でも、元気になったあなたを見ることが
できて良かったわ」
そういうと、持ってきたバッグの中から小箱を取り出すと、テーブルの上に置いた。
「これは13歳になった、あなたへのプレゼントのつもりで持ってきたの。後で開け
てね……。では教授、失礼いたします。フレイをよろしくお願いいたします」
姉は深々と頭を下げて、中央ブロック側の出口へと歩いていった。
途中、一度だけ振り返って、こちらに向かってもう一度お辞儀をして、
帰っていった。






フレイが泣き疲れて眠ってしまったため、教授はフレイを背負って科学技術部
へ戻ると、自分のベッドへ寝かせようとしたが考え直し、ほとんど使われていな
かったフレイの部屋のベッドへ寝かせた。夕食の時間になってもフレイは起きな
かったため、いつでも起きて食べられるようにと、いつもの備蓄携行食と飲み物
を部屋に置いておいた。教授は置手紙をして、伝助医官へ今後のことを相談す
るために執務室へ向かった。

数時間後、自室へ教授が戻るとフレイは起き出していて、教授の机で
飲み物を飲んでいた。
「お帰りなさい、教授」
「ただいま。今日は疲れただろう?そのまま眠っていても良かったのだぞ」
「ええ、でも……」
「安心しなさい。さっき伝助医官とも相談してみたのだが、まだ暫くはここにいて
良いことになった。」
「本当ですか?」
フレイはまだ涙の跡が残る頬をほんのりと赤くし、瞳を輝かせた。
「ああ、本当だ。しかし、今日は二つびっくりすることがあったな。フレイがあんな
に元気にはしゃぎまわったり、動物と遊んだりすることができたことだな。はじめ
て人間以外の動物を見ると、怖がるものも多いのだが……」
「ライブラリでしか見たことが無かった自然が、あんなにすばらしいとは思わな
かったので……。もうひとつはなんですか?」
「うむ、君の姉さんにな。まさか"アリスの娘"に押し倒されるとは思わなかった。
少しぐらい体力づくりをしておくべきだったな。ははは……」
教授がそういって笑うと、フレイもつられて声を出して笑った。
「教授、私も今日とってもびっくりしたことが、もうひとつあるんです」
「ん?何かな?」
フレイは顔を赤くしながらソファに腰掛けた教授の横に座りなおした。
「今日、教授は初めて私の名前を……、"フレイ"って呼んでくださったんです。
『"フレイ"、みんなと一緒に遊んでいなさい』って…」
「……そうだったか?」
「ええ、それまで私のことは"君"とか"ちょっと"としか呼んでくださらなかったん
ですよ。それに他の人に私のことを言う時だって、"あの子"とか"この子"とか
しか……」
フレイはちょっと拗ねたように言う。
「そうか、そうだったか……それはすまなかったな」
「いえ、いいんです。ちゃんと呼んでくださったんですから……」
フレイは顔を赤くしながら、頭を教授にもたれかけさせる。教授はこの時フレイが、
自分に対して恋愛感情を持ち始めていることを、はっきりと感じた。
「……そ、そうだ。お姉さんからプレゼントをもらっただろう?開けてみたかい?」
フレイは急に表情を曇らせて、頭を振った。
教授は立ち上がって、フレイの部屋から昼間渡された小箱を持ってきて、フレイの
前においた。
「開けてごらん。お姉さんだってフレイのことを心配して、わざわざやってきたんだ」
「でも……、姉さまは私と教授を引き離そうとしたんですよ」
「いいから」
しぶしぶながらフレイは小箱を開けると、中から少し古ぼけた銀色のアクセサリが
出てきた。
「よくわからんが、首飾り……かな?確か君の姉さんも似たようなものを身につけ
ていた様な……。でも綺麗じゃないか、よかったな」
フレイが装飾の施された丸い飾りについている突起に触ると、ふたが開いた。
「ふうん、凝った作りだな。中に何か入ってるのかね?」
「いいえ、何も」

娘が身に着けるアクセサリのことなど、教授は知る由も無いだろう。
しかし、例えほんの僅かの期間であっても、プレゼントしてくれた本人と一緒に過ご
した事のあるフレイには、それが何であるかも、空っぽの中身に何を入れるのかも
知っていた。そして、なぜこれを姉がくれたのかも。
だから教授のありきたりな言葉にも、はっきりとこう答えることができたのだ。

「明日、お姉さんにヴィジホンをかけて、お礼を言いなさい」
「はい、教授」

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